来年で70歳になる生徒さんが、私と妹を食事に誘って下さった。
おしゃべりで活発、それでいて優しくて品のある女性。
私はその人のことを時折、おかあさんと言う。
私はその人のことを時折、おかあさんと言う。
友だちでもあって、先生でもある。
ほぼ毎日何かしらの習い事をされていて、ほんとに楽しそうなのだけど、実は色々あったのよと、今まで聴いたことのないお話もして下さった。
「今もそりゃやりたいことはやって楽しいけど時間は戻らないですからね。若いって素晴らしいことなのよ。あなたたち若いんだから、好きなこといっぱいやって楽しんでね。」
同じようなこと今まで何度も言われたけれど、その方の言葉はすごく響いて、思い出すと泣きそうになる。
同じようなこと今まで何度も言われたけれど、その方の言葉はすごく響いて、思い出すと泣きそうになる。
30歳。
「若くていいわね」
「歳取るといろいろあるのよ」
まだまだそんなことを言われる歳。
そんなこと言いながらとっても楽しそうに生きてる人が多くて、わははーと笑えるようなニュアンスの時もあるけれど、
時折すっごく念押しされて悲しくなってしまうことがある。
そりゃあ10代20代30代…それぞれで比べて、何か特定のところを「良い」と決めてしまえば、いろいろあると思う。
だけど例えば30歳にはきっと、赤ちゃんの時や10代のときや20代のときの美しさが含まれている。
40歳には40年分の美しさ、50歳、60歳、70歳…とそれぞれに、それまで生きてきた分の美しさが全部詰まっていると思う。
そう考えたら、重ねていくことって本当に素晴らしいことだ。
重ねなければ出せない色や美しさがある。
重ねていないからこそ出せる色や美しさもある。
それらは全く違った味わいがあって、もうどうしたって比べようがない。
好みはあっても良い悪いはない。
いつまでも、「今もいいわよ」って言いたいなぁと思いました。